東京弁護士会所属

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団体交渉当日の話し方、対応方法で気をつけるべきポイント

団体交渉当日の話し方

団体交渉を控えている経営者様へ

団体交渉は、企業にとって大きな労力とリスクを伴うものです。もし対応を誤れば、不当労働行為として認定され、企業イメージの低下や損害賠償請求といった深刻な結果を招きかねません。本記事では、団体交渉で企業側が陥りやすい落とし穴を避け、スムーズかつ法的に適切な対応を行うための実践的な方法を解説します。

団体交渉についての詳細についてはこちら

団体交渉・労働組合対応とは?団体交渉の基礎知識と実践的な対応戦略について会社側弁護士が解説!

  1. 団体交渉前の準備で失敗を防ぐ

団体交渉は、企業と労働組合が対等な立場で話し合い、労働条件などについて合意形成を目指す場です。交渉をスムーズに進め、望ましい結果を得るためには、事前の準備が不可欠です。準備不足は、交渉の場で不利な立場に立たされるだけでなく、後々の労使関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、交渉前に時間をかけて入念な準備が必要になります。

打ち合わせを綿密に

自社の就業規則との整合性チェック

団体交渉で提案する内容は、自社の就業規則と整合性が取れている必要があります。就業規則に反する内容を提案してしまうと、後々トラブルに発展する可能性があります。

想定問答集の作成とロールプレイング

団体交渉では、組合側から様々な質問や要求が突きつけられることが想定されます。想定される質問や要求に対する回答を事前に準備しておくことで、冷静かつ適切に対応することができます。

資料の準備と整理

団体交渉では、様々な資料が必要となります。必要な資料を事前に準備し、整理しておくことで、スムーズな交渉を実現できます。また、資料の整理は、交渉後の振り返りや、今後の対策検討にも役立ちます。

  1. 団体交渉当日の心構えと注意点

団体交渉当日は、緊張感の高い状況となることが予想されます。冷静さを保ち、適切な対応をするためには、事前の準備と当日の心構えが重要です。交渉をスムーズに進め、良好な結果を得るために、以下の点に注意しましょう。

冷静さを保ち、感情的にならない

団体交渉は、労使双方の利害が対立する場です。感情的になると、建設的な議論ができず、交渉が決裂する可能性が高まります。どんなに厳しい意見を突きつけられても、冷静さを保ち、感情的にならないことが重要です。深呼吸をする、水を飲むなど、気持ちを落ち着かせる工夫をしましょう。

発言は慎重に、記録に残ることを意識する

団体交渉での発言は、録音されていた場合など記録に残ります。後々、法的紛争に発展した場合、証拠として用いられる可能性もあるため、発言は慎重に行う必要があります。曖昧な表現や感情的な言葉は避け、事実関係に基づいた正確な発言を心がけましょう。また、発言する前に、一度頭の中で整理してから発言することで、誤解を防ぐことができます。

相手の発言を傾聴し、理解に努める

団体交渉は、一方的な主張の場ではありません。相手方の意見にも耳を傾け、理解に努めることが重要です。相手の発言を遮ったり、反論ばかりしたりするのではなく、まずは相手の主張をしっかりと聞き、理解しようと努めましょう。相手の主張を理解することで、交渉の妥結点を見つける糸口が見つかるかもしれません。傾聴する姿勢を示すことは、良好な労使関係を築く上でも重要です。

不当労働行為に該当する言動を避ける

団体交渉においては、不当労働行為に該当する言動を避けることが非常に重要です。不当労働行為とは、労働組合法7条に定められた、労働者の団結権を侵害する行為を指します。不当労働行為を行った場合、法的責任を問われる可能性があります。

不当労働行為の定義と具体例

不当労働行為には、支配介入、不利益取扱い、団体交渉拒否など、様々な類型があります。例えば、組合員に対して解雇や降格などの不利益な取扱いをすること、団体交渉を正当な理由なく拒否することなどは、不当労働行為に該当する可能性があります。

弁護士への相談のタイミング

不当労働行為にあたるかどうかの判断は難しい場合が多く、専門家のアドバイスが必要となるケースもあります。少しでも不安を感じた場合は、早めに弁護士に相談することをお勧めします。法的観点から適切なアドバイスを提供し、不当労働行為のリスクを回避するためのサポートを致します。

行為

説明

具体例

支配介入

使用者側が労働組合の運営に介入すること

組合役員の選任に干渉する、組合の運営資金を提供する

不利益取扱い

組合活動をしている労働者に対して、不利益な取扱いをすること

組合に加入したことを理由に解雇する、昇進させない

団体交渉拒否

正当な理由なく、団体交渉を拒否すること

団体交渉の申し入れに対して、全く応じない

  1. 団体交渉の進め方と効果的な対応

団体交渉は、労使双方が対等な立場で話し合い、合意形成を目指す場です。円滑かつ建設的な交渉を進めるためには、事前の準備と当日の対応が重要になります。ここでは、団体交渉の効果的な進め方について、具体的な手順やポイントを解説します。

議事録作成の重要性

団体交渉の内容は、後日のトラブル防止のためにも、必ず議事録として記録する必要があります。議事録は、交渉の経過や合意事項を明確にするだけでなく、法的にも重要な証拠となります。作成にあたっては、客観的な事実を正確に記録することが大切です。

議事録には、以下の項目を記載するのが一般的です。

項目

内容

日時

交渉が行われた年月日と開始・終了時刻

場所

交渉が行われた場所

出席者

労使双方の出席者氏名と所属、役職

交渉事項

交渉のテーマ、議題

交渉経過

労使双方の主張、意見、質疑応答の内容

合意事項

交渉の結果、合意に至った内容

未合意事項

合意に至らなかった内容と今後の対応

  1. 団体交渉でお困りの方はこちら
  2. 団体交渉における企業側弁護士の役割

団体交渉は、労使間の対立を解決し、より良い職場環境を構築するための重要なプロセスです。企業側にとって、団体交渉をスムーズに進め、法的リスクを最小限に抑えるためには、弁護士のサポートが不可欠です。企業側弁護士は、交渉戦略の立案から実行支援、不当労働行為への対応まで、多岐にわたる役割を担います。

法的観点からのアドバイス

団体交渉において、企業側弁護士がサポートすることで、労働関係法令に基づいた的確な法的アドバイスが期待できます。具体的には、以下の内容が含まれます。

  • 団体交渉の正当性に関する助言
  • 団体交渉の範囲に関する助言
  • 就業規則や労働協約との整合性に関する助言
  • 不当労働行為に該当する言動の回避に関する助言

これらの法的アドバイスは、企業側が法令に抵触することなく、適切な対応を取るための指針となります。特に、不当労働行為は、企業の社会的信用を大きく損なう可能性があるため、弁護士の助言に基づいて慎重に行動することが重要です。

交渉戦略の立案と実行支援

企業側弁護士に依頼することで、労組の要求内容や過去の交渉事例などを分析し、最適な交渉戦略を立案することが可能になります。また、団体交渉の場において、企業側の代理人として交渉を進め、合意形成を支援できます。具体的には、以下の役割が考えられます。

  • 労組の要求に対する分析と評価
  • 企業側の主張の整理と提示
  • 妥協点の模索と合意形成の支援
  • 交渉過程の記録と管理

不当労働行為への対応策

団体交渉において、労組側から不当労働行為の申し立てがあった場合、企業側弁護士として、事実関係の調査、法的根拠に基づいた反論、解決策の提案などに対応致します。

不当労働行為の種類

弁護士による対応策

支配介入

労組の自主性を尊重した対応方法の助言、不当な介入の事実関係の調査と反論

不利益取扱い

不利益取扱いの事実関係の調査、正当な理由の有無の確認、是正措置の検討

団体交渉拒否

団体交渉に応じる義務の有無の確認、正当な理由に基づく拒否の可否の判断、代替案の提示

不当労働行為への適切な対応は、企業の社会的責任を果たす上で非常に重要です。弁護士のサポートにより、企業側は、法令に則った対応を行い、不当労働行為の疑いを払拭することができます。

弁護士のサポートは、団体交渉を円滑に進め、労使間の良好な関係を構築する上で不可欠といえます。

  1. 団体交渉後の対応と今後の対策

団体交渉が終了したら、ただちに結果に基づいた対応と、今後の労使関係改善に向けた対策を講じる必要があります。交渉の結果が合意形成に至った場合と決裂した場合で、それぞれ適切な対応が求められます。

合意事項の実施と確認

団体交渉で合意に至った事項は、合意内容を文書化し、労使双方で確認することで、将来のトラブルを未然に防ぎます。また、合意事項の実施状況を定期的に確認し、必要に応じて修正や改善を行うことで、労使間の信頼関係を構築できる場合もあります。

就業規則の見直しと改善

問題点の洗い出しと分析

団体交渉で指摘された問題点を洗い出し、原因を分析します。問題の原因が就業規則の不備にある場合は、速やかに修正を行います。また、問題の原因が就業規則以外の要因にある場合でも、就業規則に関連する事項であれば、見直しを検討する必要があります。

就業規則変更の手続き

就業規則の変更を行う場合は、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者の意見を聴取する必要があります。また、変更後の就業規則は労働基準監督署に届け出る必要があります。これらの手続きを適切に行わない場合、就業規則の変更が無効となる可能性があります。

労使関係の再構築

団体交渉は、労使間の対立を顕在化させる場となることもありますが、同時に労使関係を再構築する機会でもあります。交渉後のフォローアップを適切に行うことで、より良い労使関係を築くことができます。

労使紛争に関する記事はこちら

労使紛争とは?紛争が発生した場合の会社側の対応や弁護士の役割を解説!!

コミュニケーションの活性化

団体交渉後、労使間のコミュニケーションを活性化させることが重要です。定期的な労使協議会の開催や、社内報などを通じた情報共有など、様々な方法でコミュニケーションを促進し、相互理解を深める努力が必要です。

職場環境の改善

団体交渉で提起された問題が職場環境に起因する場合は、具体的な改善策を講じます。例えば、ハラスメント対策の強化、労働時間の適正化、休暇取得の促進など、労働者のニーズを踏まえた改善策を実施することで、労働者のモチベーション向上や離職率の低下につながります。

職場環境の改善を考えている方は下記の記事をご覧ください

社内研修

  1. まとめ

団体交渉は、企業にとって労使関係の安定を図る上で重要なプロセスです。交渉をスムーズに進め、望ましい結果を得るためには、事前の準備と当日の対応が鍵となります。本記事では、団体交渉当日の話し方、対応方法における注意点を中心に、企業側が留意すべきポイントを解説しました。

交渉前の準備段階では、弁護士との綿密な打ち合わせが不可欠です。自社の就業規則との整合性チェックや想定問答集の作成、ロールプレイングなどを通じて、万全の体制を整えましょう。また、必要な資料のリストアップと整理、ファイリング、持ち運び方法なども事前に確認しておくことで、当日のスムーズな進行を確保できます。

団体交渉当日には、冷静さを保ち、感情的にならないことが重要です。発言は慎重に行い、記録に残ることを意識しましょう。相手の発言を傾聴し、理解に努める姿勢も大切です。不当労働行為に該当する言動は避け、必要に応じて弁護士に相談することが望ましいです。議事録の作成、署名・捺印についても、ルールと注意点を理解しておく必要があります。交渉後の対応として、合意事項の実施と確認、就業規則の見直しと改善、労使関係の再構築などに取り組み、良好な関係を築くことが重要です。これらのポイントを踏まえ、適切な対応を心がけることで、団体交渉を円滑に進め、より良い労使関係を構築できるでしょう。

 

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